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Return to #12 - "Correct Japanese improves the value of having a command of English." (女性誌『Style』1月号 より) ( Kanji
Link Generator 正しい日本語が英語力の価値を高める 豊富な語彙が的確な表現を可能にする…(略)…「字幕翻訳には、2つの段階があるんですね。ひとつは、しゃべっている内容を解読すること。ここで外国語の能力が必要になります。そして次に、解読したものを、日本語でどう表現するかを考えていく。実は、字幕に大切なのは、その2つ目の段階なのです。作品の中の会話を、いかに豊かに日本語で再現するかそこが勝負です。ですから字幕翻訳は、外国語の能力よりも、日本語の力が要求される仕事です」 語学力を生かした仕事に憧れる女性は多い。字幕翻訳もそのひとつ。でも、外国語さえできればそうした仕事に就けると考えるのは、間違った考え方のようだ。むしろ、熟練した日本語こそが必要なのだ。しかも、文字数が限られている映画字幕では、最小限の日本語で観客に多くのことを伝えなければならない。日本語に対する意識も、当然、より深まってくる。 「人って、しゃべるスピードより読むスピードのほうが遅くて、だいたい1秒に4文字ぐらいしか読めないんです。ですから、字幕に入る情報は、上手くいって、しゃべってる内容の7割。最悪の場合は5割。全てを盛り込むことはできません。そんなことから、字幕は、長い会話を短くする必要が生じます。でも私は、切り落とすのではなく、濃縮するといっています。その人がいちばんいいたいことは何なのか、会話のエッセンスをつかみとるというのかしら。で、それを表現するのに最適な、日本語を探していくわけです」 伝えたいことが濃縮された言葉を選ぶ。字幕翻訳に必要なこの作業は、日常会話にも通ずるものだと、古田さんはいう。会話というものは、やはり、何がいいたいのかがわかることが最も大切だからだ。では、どうすれば、的確に伝わる言葉を選べるようになるのだろう。 「先ず、語彙を豊富に持っていることが必要だと思います。翻訳をするときにも、訳し方をひとつしか知らないのと、たくさんの選択肢を持っているのとでは、違ってくるんですね。たとえば、“エレガント”という言葉が出てきたとしますでしょ。“優美”と訳すのか、“上品”と訳すのか、それとも、別の言葉のほうがいいのかそうやって、その人の思いに近い言葉は何なのかを突きつめていくんです。 英語には「art of conversation」という言葉があります。あえて訳すとしたら『会話の美学』。つまり、会話をいかに美しくオシャレにするかが大事なのです。大人の一種のゲーム。19世紀のフランスのサロンではそんな会話が飛び交っていたに違いありません。」 言葉を多俣Iに捉えるために、古田さんも日々努力している。類語辞典をひも解くことも多い。そればかりか、人名や地名から、医学、ファッション、コンピュータ、六法全書まで、ありとあらゆる日本語の辞典をそろえている。言葉の背景にあるものを、きちんと把握するためだ。 「やはり、情報量は大事だと思います。知っていることが多いほど、表現は豊かになる。ただ、辞書に書いてあることにとらわれすぎてもいけないと思います。最終的には、自分の感覚が大切。たとえば、私はオペラが大好きなんですけど、リブ・タイラー主演の『オネーギンの恋文』を翻訳したときは、この作品を日頃からオペラで観ていたことが良かったんじゃないかと、自分でも思っているんです(笑)。オペラを見たことがなくて、本や資料から得た知識だけで訳していたら、全く違ったものになっていたのではないかと。ですから、経験を重ねていくっていうことも、言葉をブラッシュアップすることにつながると思います」 ...(略) Return to #12 - "Correct Japanese improves the value of having a command of English" † |
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